【退屈からの脱却】 Hanoi Rhapsody:003

a man and a dog

a Man and his Dog

私のハノイの生活は、正直なところ退屈だ思うことが多かったと思う。
退屈というのは置かれた環境ではなくて、自分自身の行動力や考えのなさに対するものだ。
仕事がもらえるというだけでやってきたこの土地で、一応、お金をもらいながら生活をさせてもらっていたが、私個人としてのやりたことが見つけることができなかった。
海外に行ってしまえば非日常が広がっていて刺激的な日々を過ごせるというのは、あくまで期限があって、プランをもって行動する旅行だからできる体験なのかもしれない。
私は、プライベートな時間をバスに乗って街を周ってみることにした。
まだ、バイクを持っていなかったときに少しでも非日常を求めようと、まずは徒歩圏内から脱出を試みたのだ。
なぜ、交通手段の主流であるタクシーよりもバスを選んだかというと、ハノイのバス路線や乗り換えは複雑でわかりにくく、その上、時間通りというわけにはいかない。一歩間違えば、予定していたところと全然違う方向に行ってたなんてことにもなりかねないスリルがあったからだ 。
ちなみに、旅行者がバスを利用するのは本当におすすめしない。長年の在住者の人でも躊躇するくらいのツワモノだそうだ。
今日の写真は、私がバスでハノイの街を少しドキドキしながら冒険したときに出会った「一人の男と彼の犬」の写真。
結局、「刺激を求めて」なんて言いながらやっていることは、普通の日常だった。ハノイの人たちは通学や通勤で当たり前にバスを利用しているのだし。
刺激的なことは勝手に向こうからやって来ない。自分自身がいかになんでもない日常を楽しくできるかなのだと思う。

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